フレイル予防3つの柱「運動」

フレイル予防には身体(Physical・フィジカル)、口腔機能・栄養(Oral・オーラル)、認知機能・精神機能(Brain・ブレイン)、社会地域活動(Social・ソーシャル)の4つの要素「POBS(ポブス)」が重要になります。

今回はフレイル予防に必要な”運動”について解説していきたいと思います。

早速質問です。
あなたは、日頃こんなお悩みを感じることはありますか?

歩くスピードが以前より遅くなってきた気がする…

ちょっとした段差でつまづきやすくなってきた…

こういった方は身体的フレイルの状態に陥っているかもしれません。
ぜひ今回紹介する運動を実践してみてください。

目次

運動は歩くだけでは不十分

シニア世代の方に運動の実施状況を確認すると「毎日30分歩いています」と言った回答をいただくことは良くあります。歩くこと自体はもちろん素晴らしいですが、実は歩くだけでは十分とは言えません。

「運動」と一括りにしがちですが、大きく4つの構成要素からなっています。

  1. 有酸素運動
  2. 筋力トレーニング
  3. バランス運動
  4. 柔軟運動

これら4種類の運動を上手く組み合わせることがフレイル予防に大切です。

今回はそれぞれの構成要素に必要な運動をご紹介していきます。

有酸素運動は週に150分、1日20分以上を目指そう

ウォーキングの“常識”となっている「1日1万歩」を目標に掲げている方も多く、中には「歩けば歩くほど健康になる」と考えている方もいらっしゃいます。

しかし、フレイル予防の観点においては必ずしも1万歩必要ではありません。
フレイル予防に必要なのは週150分以上、1日20分以上のウォーキングが推奨されています。また、1日の歩数目標では年齢によっても異なります。

「フレイル予防に必要な1日あたりの歩数」
65歳~74歳の場合には7,000歩以上
75歳以上の場合には5,000歩以上

トレーニングの王様”スクワット”で筋力アップ

筋力トレーニングは足腰の筋力アップには欠かせない運動です。
ただ、運動の中でも「しんどい」と自覚しやすいものが多く、苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。

今回紹介する筋力トレは、トレーニングの王様と呼ばれる万能種目「スクワット」です。

スクワットは同時に全身の筋力をアップ出来る屈伸運動のため、やったことがないという人の方が少ないのではないかと思います。

スクワットは、大腿前面にある「大腿四頭筋」、お尻にある「大殿筋」、大腿後面にある「ハムストリングス」、内側にある「内転筋」に加え、姿勢を保つために必要な「腹筋・背筋」といった体幹部分の筋肉も使います。

スクワットは全身使うトレーニングなので、足腰の強化のみならず基礎代謝を上げることにもおすすめのトレーニングになります。

バランストレーニングで転倒予防

バランストレーニングは一見健康そうな人であっても出来ない人は多く、姿勢の不安定性がみられる高齢者には、よりいっそうの転倒への注意を払うべき項目です。

片足立ちはバランス能力の衰えを見るうえで簡易的にチェックでき、かつバランストレーニングとしても転倒予防に重要な運動となります。

片足立ちトレーニングをする際は転倒する危険性もあるため、椅子か手すりに掴まって安全な状態で行うようにしましょう。

ケガ防止に欠かせない柔軟運動

筋力トレーニングの前後はストレッチを行い、柔軟運動で可動域を保つことで、より安全にトレーニングをすることができます。

加齢と共に柔軟性は低下しやすく、特に日頃動かしていない筋肉・関節は硬まってしまいがち。1日10分程度で構いませんので日々の習慣にすることが大切です。

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